
【質問内容】
日本の裁判所での撮影は禁止されているのは周知の事実ではありますし、最高裁の判例
(昭和33年北海タイムス事件)においては、たとえ有罪の者でも「さらしもの」にはしないのが人権だから無罪の推定を受ける被告人を写真に収めることは、被告人の人権侵害だというのが裁判所の考え方ということです。その理屈ですとテレビ局等各種メディアが罪が確定されていない被告人をニュースや報道において、本人の同意を得ずにその肖像を公然にさらすことは「人権侵害」には当たらないのでしょうか?もしくはこの判例は公判廷の秩序を乱さないことを優先しているということでしょうか?
<参考文献>
山本浩司のautomaシステム11 憲法第八版 P113
【回答】
北海タイムス事件で問題になったのは、法廷内での撮影を裁判所が制限できるかという点です。ここでは、取材の自由と裁判所の秩序・平穏を維持する必要性が対立していました。その結果、取材の自由は認められるものの、法廷の秩序維持の必要性が上回る場合には、撮影などを制限してよいとされました。
一方、質問者が問題にしているのは、まだ有罪が確定していない被疑者について、テレビ局などが実名で報道することが許されるのかという問題です。こちらは、取材・報道の自由と、無罪推定が及ぶ被疑者のプライバシーや人権との対立になります。
つまり、
北海道新聞事件
→ 取材の自由 vs 裁判所の秩序維持
逮捕された人の実名報道
→ 取材・報道の自由 vs 被疑者のプライバシー・人権
という別の問題なので、同じ基準で考えることはできません。
現状の法律や判例では、逮捕された人のプライバシーよりも報道・取材の自由が優先され、実名報道が直ちに違法とは判断されていません。
それがいいか悪いかってのは別で 無罪推定がある段階で、逮捕されたというだけで何でも実名報道することには僕は悪いと思ってます。
※こちらの質問と回答はYouTubeで紹介した内容をまとめたものです。
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